ガラスはほかの透明な素材に比べてキズが付きにくく、透明度を保ち続けるという意味で非常に優れています。ガラスといえば割れてしまうイメージがありますが、その一方で耐久性において優れた性質もあるのです。
しかし、いったん割れてしまったなら、ガラスは非常に危険な凶器となることがあります。ガラスはその性質上、割れたときに非常に薄く鋭い断面を持つことが知られています。
ガラス窓を利用する以上は、何らかの対策を施しておく必要があるでしょう。
ガラスの耐久性を上げる方法としてまず考えられるのがフィルムを貼る方法です。ガラスが割れること自体が防ぐことは出来ませんが、割れたガラスの飛散を防ぐという意味でコーティングフィルムを施工したガラスには一定の耐久性能が備わると言えるのではないでしょうか。
しかしガラスフィルムは劣化するという弱点があります。そもそもポリプロピレンなどの透明なフィルムは、板状に加工して窓ガラスの代替とする研究が今でも行われていますし、現実に耐久度を求められる場所で使用されてもいますが、ガラスよりも劣化が早く、変色などが起こりやすいためにコストパフォーマンスも悪くなりがちなのです。
それではガラス窓の耐久性能を上げる方法はないのかというと、これは既存のガラス窓に何かをするのではなく、製造段階で耐久性能を向上させた製品を導入することが最も有効と考えられます。
ガラス表面に特殊なテンションをかけた強化ガラスは、通常のガラスの4倍程度の耐久性能があると考えられています。さらに強化ガラスは割れた場合に破片が粒状になるため、飛散による怪我をしにくいという特徴もあるのです。
二枚のガラスを合わせた複層ガラスには、ガラスとガラスの間に特殊なフィルムを入れたものがあります。これならば耐久性と劣化対策の双方が備わっているということで、耐久性能は従来のものよりもかなり向上することが期待できると言えるでしょう。